2026年1月6日
老後のインプラントは大丈夫?メリット・注意点と長く使うためのポイントを解説

老後のインプラント治療を考える前に知っておきたいこと
年齢を重ねると、虫歯や歯周病などで歯を失う機会が増えてきます。
60歳を超えると約80%の方が少なくとも1本以上の永久歯を失っているという調査結果もあり、歯を失った後の治療法として「入れ歯」「ブリッジ」「インプラント」のいずれかを選ぶことになります。なかでもインプラント治療は、審美性や機能性に優れているため、幅広い世代から注目を集めています。
とはいえ、「高齢でもインプラント治療を受けられるの?」「老後にインプラントを入れて本当に大丈夫なの?」と不安に感じている方も多いのではないでしょうか。
実際、インプラント治療を受けている方は65歳以降が最も多く、老後こそインプラントを検討する機会が増える時期といえます。しかし、外科手術を伴う治療であることや、費用・期間の問題、そして将来的なメンテナンスへの不安など、さまざまな疑問や心配があるのも事実です。
この記事では、老後のインプラント治療について、メリットや注意点、そして長く使い続けるためのポイントを詳しく解説します。
老後にインプラント治療を受けるメリット
老後にインプラント治療を受けることには、多くのメリットがあります。
しっかりと噛める喜びを取り戻せる
インプラントは、入れ歯やブリッジと比べて噛む力が強いといわれています。
自分の歯のようにしっかりと噛めることで、食べ物の制限がなくなり、好きな食事を楽しめるようになります。入れ歯の場合、レジンや金属製のプレートが歯茎と接するため、料理の味や温度が感じにくいというデメリットがありますが、インプラントなら本物の歯と同じように食べ物を味わうことができます。
食事を楽しめることは、生活の質を大きく向上させる重要な要素です。
若々しい見た目を保てる

インプラントの魅力のひとつが、自然な見た目です。
入れ歯やブリッジとは異なり、本物の歯のような透明感や色を再現できることから、見る人に若々しい印象を与えられます。また、インプラントは入れ歯やブリッジと比較すると噛む力が強いため、顔の筋肉を鍛えることにもつながります。頬や顎など口周りのフェイスラインがスッキリとした印象になることも期待できるでしょう。
認知症予防につながる可能性がある
自分の歯を失い咀嚼力が低下すると、脳への刺激が低下し、認知機能の低下につながるといわれています。
また、噛みづらいものを避けるようになることから、身体に必要な栄養素が不足し、認知機能の低下につながるとも考えられています。インプラント治療によってさまざまな食べ物をしっかりと噛んで食べられるようになることは、認知症予防にもなる可能性があります。
誤嚥性肺炎のリスクを減らせる
高齢者に多いのが誤嚥性肺炎のリスクです。
高齢になると食べたものを飲み込む力が弱くなる上、噛む力も弱くなり、しっかり噛めていないまま飲み込むことで、誤嚥性肺炎のリスクが高まってしまいます。また入れ歯は汚れがたまりやすく、自然の歯と比べると細菌が繁殖しやすい傾向があります。そのため、場合によってはその細菌が唾液に混ざり気管に入ることでも、誤嚥性肺炎を引き起こす可能性があるのです。
管理が楽で介護負担も軽減できる
入れ歯の場合は、口の中を清潔に保つだけではなく、入れ歯自体を清潔に保つことも重要になります。
入れ歯は汚れがたまりやすく、細菌の温床にもなりやすいからです。さらに、入れ歯は取り外しの際や洗浄、保管の際に壊れてしまったり、紛失したりするリスクも伴います。また入れ歯を長年使っていると、サイズが合わなくなり、そのたびに調整も必要になります。
一方、インプラントは自分の顎の骨と一体化するため、元からある自分の歯と同じようにケアできる点が大きなメリットです。取り外しがないため、介助をする人にとっても、介助される本人にとってもストレスが低減されることでしょう。
老後のインプラント治療で注意すべきデメリット

メリットが多いインプラント治療ですが、老後に受ける場合には注意すべき点もあります。
外科手術による身体的な負担
インプラント治療では、あごの骨に穴をあける外科手術が必要です。
免疫や体力が落ちやすい高齢者には、外科的手術は負担が大きいといえます。また、加齢とともに治癒能力は低下し、傷が治りづらくなるもの。インプラントは歯茎を切ってあごの骨に穴をあけるため、高齢の方は回復までに時間がかかる可能性があります。
さらに、年齢を重ねると全身の免疫力が低下するため、若い方よりも感染リスクが高くなります。
治療費が高額で期間も長い
インプラントは治療費が高く、期間も長いのがデメリットです。
ブリッジや入れ歯と違って、インプラントは保険適用外になるため、治療費は患者さまの自己負担となります。1本あたり30〜50万円程度が相場と考えられ、経済的な負担が大きいといえます。また、2〜3ヶ月で治療が終わるブリッジや入れ歯と違って、インプラントは骨に結合するまでに、最短でも3〜6ヶ月程度時間がかかります。
骨の状態によっては治療を受けられない場合がある
あごの骨が少ない場合や、体力が極端に低下している場合、重症度の高い持病がある場合は、インプラント治療が受けられないケースもあります。
とくに、高齢者は歯周病や骨粗しょう症などによって、あごの骨が足りない場合も少なくありません。骨が弱くなったり、痩せて薄くなったりすると、インプラントの埋め込みは難しくなるでしょう。ただし、一部の歯科医院では、不足した骨を補うために「骨造成手術」をおこなっている場合もあります。
定期的なメンテナンスが必要不可欠
インプラント治療は定期的なメンテナンスが必要不可欠です。
メンテナンスを怠ると、「インプラント周囲炎」にかかるリスクが高まります。インプラント周囲炎とは、インプラント特有の歯周病です。一度インプラント周囲炎になってしまうと、歯茎のみならず、あごの骨にまで影響を及ぼし、インプラント治療が失敗に終わってしまいます。
また、年齢を重ねると、虫歯や歯周病リスクが高まります。定期的なメンテナンスや、クリーニングに通うのが難しい場合は、インプラント治療は不向きかもしれません。
インプラントを長持ちさせるための3つのポイント
インプラントの平均的な寿命は10〜15年とされていますが、20年以上経過しても問題なく使用できている方も多くいらっしゃいます。
入れ歯は約5年、ブリッジでも8年程度しか持たないので、他の治療と比べて長く使用できるのがメリットのひとつです。アメリカでは、40年以上にわたって使用できたケースも報告されています。インプラント自体は劣化しにくい素材で、むし歯になることはありません。そのため、半永久的に使うことも可能です。
ただし、メンテナンスを怠ると、周辺組織や骨が弱ってしまい、インプラントを支えられなくなり脱落してしまいます。
インプラント周囲炎を予防する

脱落する原因として最も多いのが、インプラント周囲炎です。
歯周病のように、インプラントを支えているまわりの組織が徐々に溶かされ、最終的にインプラントが抜け落ちてしまいます。原因となる歯垢をためないことで予防できますので、毎日の歯磨きを丁寧にしっかりと行いましょう。歯科医院でのクリーニングも併用して、お口を清潔に保つことが大切です。
インプラント周囲組織は天然歯より炎症にデリケートであり、天然歯は歯肉、歯槽骨、歯根膜の3方向からの血液供給がありますが、インプラントの場合は歯根膜が無く、血液の供給が歯肉と歯槽骨の2方向しかないため、細菌が侵入しても十分に戦えません。そのため、インプラントは歯周病のような状態のインプラント周囲炎に罹ってしまうと、抵抗力が弱いため、炎症が起きやすく、歯槽骨の吸収が天然歯よりも早く進行してしまいます。
たばこは控える
たばこに含まれるニコチンを摂取すると、血行が悪くなり、免疫力も低下します。
歯ぐきの炎症が起こりやすくなるため、たばこを吸わない方と比べて、インプラント周囲炎になる確率が高くなります。タバコの煙に含まれるニコチンや一酸化炭素によって、歯茎や顎の骨への栄養や酸素などの供給を阻害されます。そうなるとインプラントを支える歯ぐきがぐらつき、インプラントの脱落につながっていくでしょう。
歯ぎしりや食いしばりに気をつける
歯ぎしりは体重の倍以上の大きな力が特定の場所にかかります。
歯ぎしりや食いしばりを日常的に行っていると、インプラントに負担がかかり破損してしまうことも。噛み合わせに異常がないか、歯科医院で定期的にチェックしてもらうと安心です。
鈴木歯科医院が大切にしている「間違いのないインプラント治療」
宇都宮市の鈴木歯科医院では、「間違いのないインプラント治療」を目指しています。
歯を失った部分にただインプラントを埋めるのではなく、CT画像と3Dシミュレーションを使って、見た目・噛み合わせ・お口全体のバランスを踏まえた「正しい位置」を導き出してから治療を進めます。必要に応じて骨を作る手術(骨造成)やガイデッドサージェリーも行い、シミュレーション通りの位置に精密に埋入していきます。
500例以上の経験を持つドクターが担当
手術は局所麻酔をしっかり効かせたうえで行うため、できるだけ痛みを抑え、通院回数や治療期間の負担を減らすことにも配慮しています。
フラップレス手術や骨造成を伴うケース、複数本の埋入が必要なケースまで、500例以上のインプラント治療経験を持つドクターが担当し、他院で「難しい」と言われた方の相談にも対応しています。
世界的に実績のあるノーベルバイオケア社製を使用

使用するインプラントは、世界的に実績のあるノーベルバイオケア社製です。
本体だけでなく、仮歯の土台や最終的な被せものを固定するネジに至るまで純正パーツを採用し、長期的な安定性を重視しています。さらに、近年問題になりやすいインプラント周囲炎を予防するため、セメントを使わないネジ固定式+フルジルコニアの被せものを標準とし、お手入れしやすく清潔な状態を保ちやすい設計にしている点も特徴です。
長期的なメインテナンスでサポート
実際には、転倒で前歯が折れてしまったケースや、他院で「骨が足りないのでインプラントは難しい」と言われたケースなど、さまざまな症例でインプラントと骨造成を組み合わせた治療を行い、長期的な経過も良好です。
治療後も定期的なメインテナンスを通じて、インプラントを長く快適に使っていただけるようサポートしています。
まとめ:老後のインプラントは適切なケアで長く使える
老後のインプラント治療には、しっかり噛める、若々しい見た目を保てる、認知症予防につながるなど、多くのメリットがあります。
一方で、外科手術による身体的な負担、高額な治療費、定期的なメンテナンスの必要性など、注意すべき点もあります。しかし、適切なケアとメンテナンスを継続することで、インプラントを10年以上、場合によっては20年以上長持ちさせることも可能です。
インプラントを長持ちさせるためには、インプラント周囲炎の予防、禁煙、歯ぎしりや食いしばりへの対策が重要です。また、日々の丁寧なブラッシングと、歯科医院での定期的なメンテナンスを欠かさないことが大切です。
「前歯をぶつけて折れてしまった」「他院で骨が足りないと言われた」「入れ歯ではしっかり噛めない」といったお悩みをお持ちの方は、まずはカウンセリングでじっくりご相談ください。
※インプラント治療は外科処置を伴う自由診療です。術後の腫れや痛み、インプラント周囲の炎症・脱落などのリスクがあり、良好な状態を保つためには日々のセルフケアと定期的な通院が必要です。不安な点があれば、まずはカウンセリングでじっくりご相談ください。
監修医師
鈴木歯科医院 副院長 鈴木 寿和 先生

経歴
宇都宮大学教育学部附属中学校 卒業
宇都宮高校 卒業
昭和大学歯学部 卒業
千葉大学医学部大学院 卒業 (医学博士)
千葉大学医学部附属病院 歯科・顎・口腔外科 医員
安藤歯科 インプラントセンター東京 勤務
オーキッド歯科クリニック 勤務
オーキッド歯科クリニック 本院 院長就任
鈴木歯科医院 副院長 就任
所属
公益社団法人日本口腔インプラント学会
国際口腔インプラント学会
挨拶
はじめまして。 鈴木歯科医院 副院長の鈴木寿和です。 千葉大学附属病院と横浜、銀座のクリニックで世界水準の歯科医療を学び、後輩の歯科医師の教育に携わる中で、地元の宇都宮でも世界基準の医療を提供したいと思い地元に戻って参りました。 自分が受けたい治療を提供する事をモットーに日々研鑽しておりますので、お口の健康を一緒に守っていきましょう。