2025年12月13日
インプラント治療は痛くない?痛みを最小限にする5つの方法と実際の治療
インプラント治療の痛みに対する誤解

インプラント治療を検討されている方の多くが、「痛い」というイメージを持たれています。
しかし、これは大きな誤解です。現代のインプラント治療は、麻酔技術や治療法の進化により、痛みを最小限に抑えることが可能になっています。私自身、500症例以上のインプラント治療に携わってきましたが、適切な麻酔管理と治療技術により、患者様の多くが「思ったより痛くなかった」と感想を述べられます。
インプラント治療における痛みは、主に手術中と術後に分けられます。手術中の痛みは局所麻酔によってほぼゼロに抑えられ、術後の痛みも適切な痛み管理により大幅に軽減できるのです。
痛みを最小限にする5つの方法
1. 局所麻酔による完全な痛みのコントロール
インプラント手術では、局所麻酔を用いて神経の痛み信号を遮断します。
麻酔薬は顎の粘膜下に層状に浸潤させ、骨膜まで薬液を行き渡らせることで、ドリルが骨に到達しても痛みを感じることはありません。患者様が感じるのは、わずかな圧力だけです。麻酔はナトリウムチャネルを一時的にブロックし、痛みの電気信号が脳へ伝わる経路を遮断するため、手術中の痛みはほぼゼロになります。
当院では、麻酔効果を維持しやすいよう低侵襲かつ短時間での操作を原則としており、粘膜切開を最小限に抑えています。ドリル回転数と注水量を細かく調整することで、発熱や振動による不快感も大幅に減少させています。
2. 静脈内鎮静法による不安と緊張の軽減
治療への不安が強い方には、静脈内鎮静法をお勧めしています。
鎮静剤を血管を通して体内に入れることで、患者様の意識レベルを落とし、治療への緊張や不安を和らげることができます。これは全身麻酔とは異なり、必要な時には呼びかけに反応できる状態を保ちます。静脈内鎮静法を併用すると、大脳辺縁系の恐怖記憶回路が薬理的に鎮められるため、ドリル音は聞こえても不快な感情が結び付きません。
局所麻酔との相乗効果により、追加麻酔量を約30%削減できることも研究で示されています。徹底したモニタリングにより、呼吸・血圧リスクを最小化しながら、リラックスした状態で治療を受けられます。
3. ガイデッドサージェリーによる低侵襲治療
当院では、ガイデッドサージェリーという先進的な治療法を採用しています。
CTデータをもとにマウスピース型のテンプレートを作成し、そのテンプレートの通りにインプラントを正しい位置に埋入するため、歯茎を切開する範囲を最小限に抑えることができます。3Dガイドが可能にする直径5mmの円形穿孔により、骨膜と血管を温存し、炎症サイトカインを低減できるのです。
フラップレス(切開レス)埋入では、縫合が不要なため術後のツッパリ感が出にくく、手術後の痛みや腫れが大幅に軽減されます。ナビゲーションシステムによりドリル時間を半分に短縮でき、リアルタイム画像誘導で角度ズレを±1度以内に実現しています。
4. 先制鎮痛プロトコルの実施
痛みが出る前に薬で封じ込める、これが先制鎮痛の考え方です。
縫合直後にアセトアミノフェンと非ステロイド性抗炎症薬を服用することで、術後の炎症反応を事前に抑制します。デキサメタゾン徐放剤を使用することで、腫脹ピークを24時間短縮できることが示されています。患者様の胃腸・腎機能との相性をチェックし、個別にカスタマイズした処方を行っています。
術後痛のピークは24時間以内であり、正しい対策で大半が軽症に抑えられます。研究データでは、インプラント単独埋入の痛みスケール平均値は術後6時間で最大となり、24時間を過ぎると半数以上が違和感程度に低下することが分かっています。
5. 術後48時間のセルフケア指導
術後の痛みを決める分岐点は、最初の48時間のセルフケアにあります。
15分冷却・15分休止の間欠アイシングルールを守ることで、腫脹量を約35%、疼痛スコアを約40%低減できることが示されています。枕を二段に重ねた半座位で眠ることで静脈還流を促進し、腫れを抑えることができます。常温軟食を選び、アルコールと高カフェイン飲料を避けることが治癒スピードに効く理由は、血管拡張を防ぎ、炎症反応を最小限に抑えるためです。
当院では、患者様一人ひとりに詳細な術後ケア指導を行い、不安なく回復期間を過ごしていただけるようサポートしています。
実際の治療プロセスと痛みの実態

手術中の痛みはほぼゼロ
多くの患者様が心配される手術中の痛みですが、実際にはほぼ感じることはありません。
局所麻酔により、神経線維が通る骨膜まで薬液を行き渡らせるため、ドリルが骨へ到達しても患者様は圧力をかすかに感じるのみです。術中は麻酔効果を維持しやすいよう低侵襲かつ短時間での操作が原則で、麻酔が切れる前に縫合を終えられるスケジュールを組むことが「痛くなかった」と感じる体験につながります。
ドリル音は硬組織を切削する高周波成分を含み、人間の警戒本能を刺激しますが、音自体は聴覚情報であり、痛覚とは無関係です。脳は過去の痛みの記憶と結び付けて「痛いかも」と誤認しますが、実際の侵襲刺激とは無関係なのです。
術後の痛みと適切な管理
術後の炎症は、切開・骨削除により血管透過性が高まることで発生する浮腫と、サイトカインの遊離による疼痛が主体です。
しかし、先制鎮痛として縫合直後に適切な鎮痛薬を服用し、間欠アイシングを48時間継続すれば、痛みは大幅に軽減できます。当院の患者様の多くが、事前の不安に比べて治療中や治療後の痛みは想定よりもずっと少なかったと報告されています。
抜歯即時埋入インプラントの利点
当院では、歯を抜いたと同時にインプラントを埋入する抜歯即時埋入インプラントに対応しています。
この方法は治療期間を短縮でき、患者様の負担が少ないのが大きなメリットです。骨の状態を瞬時に評価し、より短期間での治療を可能にします。手術回数が減ることで、患者様が経験する痛みの機会も減少します。
難症例への対応と痛み管理
骨造成が必要なケースでも痛みは抑えられる
骨の量が不足している場合には、エキスパンジョン、サイナスリフト、ソケットリフト、GBRといった骨造成という技術を用いて骨を増やす手術を実施します。
これらの処置は一見複雑に思えますが、適切な麻酔管理と先進的な治療技術により、痛みを最小限に抑えることが可能です。当院では、他院で断られてしまうような難しい症例にも対応しており、患者様に最適な治療プランをご提案しています。
ピエゾサージェリーによる低ダメージ骨切削
超音波振動が軟組織を傷つけずに骨だけを切る原理を利用したピエゾサージェリーは、温度上昇を4℃未満に抑え、骨芽細胞の生存率を確保します。
出血量を50%減らすことができ、術後疼痛スコアを下げる根拠となっています。この技術により、より精密で低侵襲な治療が可能になり、患者様の負担を大幅に軽減できるのです。
長期的な痛み予防とメンテナンス
インプラント周囲炎を防ぐ定期管理
インプラント治療後の痛みを防ぐ鍵は、インプラント周囲炎を予防することにあります。
3か月ごとのプロフェッショナルケアでバイオフィルムを除去し、咬合調整が過大応力と痛みの再発を防ぐメカニズムを理解することが重要です。ナイトガードと禁煙指導により、長期安定率が30%向上することが示されています。
充実した医療設備による精密診断
当院では、充実した医療設備を整え、患者様の安全と安心を第一に治療を進めています。
手術室は医療用空気清浄機で衛生的な環境を保ちつつ、歯科用CTを使用して詳細な診断を行うことができます。患者様のお口の中の状態を精密に診断することで、難症例にも対応し、痛みを最小限に抑えた治療計画を立てることが可能です。
患者様の声と実際の体験
実際にインプラント治療を受けた患者様の多くが、「思っていたより痛くなかった」「不安だったけど安心して受けられた」と感想を述べられます。
これは、現代の麻酔技術と治療法の進化、そして適切な痛み管理により実現されています。私自身、千葉大学医学部附属病院での勤務経験を経て、世界水準の歯科医療を学び、地元の宇都宮でも世界基準の医療を提供したいという思いで日々研鑽しています。
自分が受けたい治療を提供することをモットーに、患者様のお口の健康を一緒に守っていきたいと考えています。インプラント治療に対する不安や疑問をお持ちの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
まとめ:インプラント治療の痛みは最小限に抑えられる
インプラント治療における痛みは、適切な麻酔管理と先進的な治療技術により、最小限に抑えることが可能です。
局所麻酔による完全な痛みのコントロール、静脈内鎮静法による不安と緊張の軽減、ガイデッドサージェリーによる低侵襲治療、先制鎮痛プロトコルの実施、そして術後48時間のセルフケア指導という5つの方法により、患者様の負担を大幅に軽減できます。
当院では、無料カウンセリングを実施しており、歯科用CTも無料で撮影しています。お口の中の健康に関する不安や疑問をお持ちの方は、ぜひお気軽にご相談ください。インプラント本体に10年間、上部構造に5年間の無償保証もご用意しており、患者様が安心して治療を受け、長期間にわたりご満足いただけるように心がけています。
インプラント治療に関する詳細な情報や、あなたに最適な治療プランについては、インプラント治療 鈴木歯科医院の専門サイトをご覧ください。経験豊富なドクターが、一人ひとりの状態に合わせた細やかな説明とアドバイスを提供いたします。
監修医師
鈴木歯科医院 副院長 鈴木 寿和 先生

経歴
宇都宮大学教育学部附属中学校 卒業
宇都宮高校 卒業
昭和大学歯学部 卒業
千葉大学医学部大学院 卒業 (医学博士)
千葉大学医学部附属病院 歯科・顎・口腔外科 医員
安藤歯科 インプラントセンター東京 勤務
オーキッド歯科クリニック 勤務
オーキッド歯科クリニック 本院 院長就任
鈴木歯科医院 副院長 就任
所属
公益社団法人日本口腔インプラント学会
国際口腔インプラント学会
挨拶
はじめまして。 鈴木歯科医院 副院長の鈴木寿和です。 千葉大学附属病院と横浜、銀座のクリニックで世界水準の歯科医療を学び、後輩の歯科医師の教育に携わる中で、地元の宇都宮でも世界基準の医療を提供したいと思い地元に戻って参りました。 自分が受けたい治療を提供する事をモットーに日々研鑽しておりますので、お口の健康を一緒に守っていきましょう。