2026年2月26日
インプラント本数を決める6つの要素|骨の状態と噛み合わせの関係
インプラント本数は失った歯の数だけでは決まりません
インプラント治療を検討される際、多くの方が「失った歯の本数=必要なインプラントの本数」と考えがちです。
しかし実際には、そう単純ではありません。
顎の骨の量や質、噛む力の分散、全身の健康状態など、治療計画を立てる際には複数の要素を総合的に判断する必要があります。
今回は、インプラントの本数を決定する際に重視される6つの重要な要素について、詳しくご紹介していきます。
要素①:顎の骨の量と質

インプラント治療において、最も重要な要素の一つが「顎の骨の状態」です。
インプラントは顎の骨に直接埋め込まれるため、十分な骨の量と質が必要になります。骨が薄い場合や骨質が弱い場合には、インプラントの安定性に影響を与える可能性があります。
骨量が不足している場合の対応
骨の厚みや高さが不足している場合でも、GBR(骨誘導再生法)などの骨造成技術を用いることで、インプラント治療が可能になることがあります。
鈴木歯科医院では、3Dシミュレーションを用いて骨の状態を綿密に評価し、必要に応じて骨造成を行うことで、他院で難しいと言われた症例にも対応しています。
骨のある場所に「とりあえず」入れるのではなく、見た目・噛み合わせ・長期安定性まで考えた計画的な埋入を行うことが重要です。
骨質による成功率の違い
骨の質も重要な要素です。特に上顎の臼歯部は骨質が弱いことが多く、慎重な治療計画が求められます。
適切な計画のもと手術を行えば、高い成功率が期待できます。インプラント治療の成功率は世界的な研究では平均で90%~98%と報告されています。
要素②:噛み合わせと力の分散
インプラントの本数を決める際、噛み合わせのバランスと力の分散は極めて重要な要素です。
天然歯には歯根膜という組織があり、噛む力を吸収・分散する役割を果たしています。しかし、インプラントには歯根膜が存在しないため、過剰な力が直接骨に伝わりやすくなります。
力の集中を避ける設計
前歯が噛んでいない状態では、奥歯に負担が集中しやすくなります。
このような場合、奥歯のインプラント本数を増やすことで、力を適切に分散させる必要があります。噛み合わせの調整を定期的に行うことも、インプラントの寿命を延ばす鍵となります。
咬合力の評価
咬合力が強い方の場合、インプラントやその周囲の骨に負担がかかり、寿命が短くなる可能性があります。
下顎骨隆起がある方は一般的に咬合力が強いと言われており、このような方には夜間マウスピースの装着が推奨されることがあります。
適切な噛み合わせの設計により、インプラントへの負担を軽減し、長期的な安定性を確保することができます。
要素③:欠損の位置と範囲
失った歯の位置と範囲によって、必要なインプラントの本数は大きく変わります。
単独歯の欠損であれば1本のインプラントで対応できますが、複数歯が連続して失われている場合は、必ずしも失った歯の本数分のインプラントが必要とは限りません。
ブリッジ形式の活用
連続した複数歯の欠損の場合、インプラントをブリッジの支台として活用することで、本数を減らせる可能性があります。
例えば、3本連続で歯を失った場合、両端に2本のインプラントを埋入し、中央は人工歯でつなぐ設計が可能です。これにより、治療費用や身体的負担を軽減できます。
無歯顎の場合の選択肢
すべての歯を失った無歯顎の場合、オールオンフォーという治療法があります。
これは4~6本のインプラントで全体の歯を支える方法で、従来の方法よりも少ない本数で機能回復が可能です。鈴木歯科医院では、オールオンフォーを含む幅広い症例に対応しており、患者様の状態に応じた最適な治療計画を提案しています。
要素④:全身の健康状態
インプラント治療の成功には、患者様の全身状態も大きく影響します。
特に糖尿病や骨粗鬆症、喫煙習慣などは、インプラントの成功率や寿命に関わる重要なリスク因子です。
糖尿病のコントロール
糖尿病が適切に管理されている場合、成功率は健康な人とほぼ同等になるという研究があります。
しかし、血糖値のコントロールが不十分な場合、手術後の治癒が遅れたり、炎症が起きやすくなったりするリスクが高まります。インプラント治療を希望される場合は、かかりつけの内科医と相談し、血糖値を安定させることが重要です。
骨粗鬆症治療薬の影響
骨粗鬆症の治療に使用されるビスフォスフォネート系薬剤は、顎骨壊死のリスクがあるため注意が必要です。
内服薬の場合は発症頻度が低いとされていますが、注射薬として高用量で投与されている場合やステロイドと併用している場合は、インプラント治療が禁忌となることがあります。
喫煙習慣
喫煙はインプラント成功率を低下させるリスク因子として知られています。
治療を受ける際は、禁煙することが強く推奨されます。喫煙を控え、健康的な生活習慣を心がけることで、インプラントの寿命を延ばすことができます。
要素⑤:歯周病の有無と管理

歯周病の有無は、インプラント治療の成否を左右する重要な要素です。
歯周病があると、インプラント周囲炎の発症リスクが高まると考えられています。インプラント周囲炎の発症率は5~10年で10~20%程度とされており、適切な対処が必要です。
治療前の歯周病検査
インプラント治療を行う前には、プロービングポケットデプス(PPD)、プロービング時の出血(BOP)、歯の動揺度などの「歯周組織検査」を行う必要があります。
歯周病があると診断された場合は、歯周病の基本治療から行うのが原則です。口腔内の衛生状態が改善しない患者様には、インプラント治療を行うことができません。
インプラント周囲炎の予防
鈴木歯科医院では、インプラント周囲炎対策として、セメント固定式ではなく「ネジ固定式」を標準採用しています。
余剰セメントによる炎症リスクを回避し、さらに細菌の付着を抑えやすいフルジルコニア補綴を使用することで、長期的な安定性を確保しています。定期的なメンテナンスを受けることで、インプラント周囲炎のリスクを大幅に減らすことができます。
要素⑥:矯正治療との関係
インプラントと矯正治療を同時に検討している場合、治療の順番が重要になります。
多くのケースでは「矯正治療を先に行い、その後インプラント治療を行う」ことが理想的とされています。
矯正治療を先に行う理由
矯正治療では歯を動かすため、動かせないインプラントは最後に入れたほうが噛み合わせを理想的に整えやすく、骨や歯の負担も少なくなります。
最終的な位置が確定した後にインプラントを入れることで、長期的に安定した仕上がりになります。インプラントが先に入っていると、動かせない歯が邪魔になり、歯列の動きに制限が出ることがあります。
例外的にインプラントを先にするケース
歯が大きく欠損していて矯正の支点が不足している場合は、インプラントを先に入れ、その根本を固定源として利用することがあります。
また、骨の吸収が進んでいるケースでは、早期にインプラントを入れて骨量を維持することが優先されることもあります。欠損の状態や骨量、噛み合わせの力のかかり方など、複数の条件を総合的に判断する必要があります。
精密な診査・診断が成功の鍵

インプラントの本数を決定する際には、これら6つの要素を総合的に評価することが不可欠です。
単に失った歯の本数だけで判断するのではなく、骨の状態、噛み合わせ、全身の健康、歯周病の有無、矯正治療との関係など、多角的な視点から治療計画を立てる必要があります。
3Dシミュレーションの重要性
鈴木歯科医院では、3Dシミュレーションを用いて埋入位置を綿密に設計しています。
インプラントの正しい位置は一つしかないという考えのもと、見た目・噛み合わせ・長期安定性まで考えた計画的な埋入を行います。必要に応じてガイデッドサージェリーを活用し、シミュレーション通りの位置へ正確に埋入する体制を整えています。
豊富な経験に基づく判断
500例以上の経験を活かした難症例対応が可能です。
比較的簡単なケースから、骨造成を伴う症例、オールオンフォーまで幅広く対応しており、他院で難しいと言われた症例の相談にも応じています。実際に、他院でインプラントが困難と診断されたケースでも、骨再生を行い治療を完了した症例があります。
宇都宮市で精密なインプラント治療をお考えの方へ
インプラントの本数は、失った歯の数だけでなく、骨の状態、噛み合わせ、全身の健康、歯周病の有無、矯正治療との関係など、複数の要素を総合的に判断して決定されます。
適切な診査・診断に基づいた治療計画が、長期的な成功につながります。
鈴木歯科医院では、世界的実績を誇るノーベルバイオケア社製のインプラントを採用し、本体からネジに至るまで純正品を使用することで、破損リスクを抑え、長期安定性を重視しています。
インプラント周囲炎対策として、ネジ固定式とフルジルコニア補綴を標準採用し、細菌の付着を抑制する工夫も行っています。
「他院で骨が足りないと言われた」「見た目も噛み心地も、できるだけ自然に仕上げたい」
そんな不安や希望を抱えている方は、ぜひ一度ご相談ください。
宇都宮市一の沢にある鈴木歯科医院では、精密な診査・診断、世界基準のインプラントメーカー採用、骨造成や難症例対応、インプラント周囲炎予防への配慮といった体制を整えています。
お子様からご高齢の方まで通える”ホーム・デンタル・ドクター”として、長期的な口腔管理まで見据えた治療提案を行っています。
インプラント治療について詳しく知りたい方、他院で難しいと言われた方も、まずはお気軽にご相談ください。
